大人の映画です。
エデンより彼方に
あらすじ(
公式抜粋)
紅葉の美しい町ニューイングランドのハートフォードでキャシー(ジュリアン・ムーア)は愛すべき夫と子供たちに囲まれ、貞淑な妻であり賢い母として忙しくも幸せな日々を送っていた。女性として常に美しく、ホームーパーティーを成功させる手腕とセンスを持ち合わせた彼女は、”理想の主婦”として雑誌に取材を受けることもあり、周囲の賞賛と憧れを一身に集めていた。
しかしある日、夫の忌まわしい秘密が露呈され、キャシーの人生は一転する。苦悩から逃れるごとく、親しく口をきくようになった庭師のレイモンドへの淡い思いも、落ち葉を踏みしめ語り合った、たった一度の束の間の逢瀬が誤解を招き、偏見に満ちた小さな町の格好のゴシップ種となった。
世間体を気にしたうわべだけの生活とその底なしの空虚さに気付いたキャシーは、まやかしの楽園が崩れ去るなか、本当の自分と向き合い、新たな一歩を踏み出すのだった。
永遠に輝く地、楽園は何処へ…。
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感想は以下。
この映画って珍しく、一人の俳優が目立つ映画だったなあと
思います。大体、ヒーロー、ヒロインが目立つでしょ、映画って。
でもこの映画は、ジュリアン・ムーアの映画でした。
なんといっても、1957年という年の時代背景やら
何やらを忠実に投影したような…(その時代を知らないので
なんとも評価しがたいんですが)背景がすばらしかったですね。
古めかしいけれど品のある感じがとてもよかったです。
ジュリアン・ムーアの衣装も手のこんだものばかりで
常に彼女を美しく引き立てていました。
身のこなしも何もかも、ジュリアンの美しさが感じられ
かなりはまり役でしたね。
「めぐりあう時間たち」の役柄とも少しかぶるかな。でもまあ
こちらの役は理想の主婦と言われるほど完璧なわけですが。
(めぐりあう時間たちの中ではケーキが上手く焼けなくて落ち込む役)
ジュリアンの美しさって今風じゃないんですよね。
昔のお姫様的な美しさというか…。
それがまたよかったです。
しかしまあ話の展開はすごかった。
夫の秘密とか
黒人に惹かれるジュリアンとか。
夫を愛していた妻が、忌まわしいというか…まあとんでもない
秘密を知って果たしてすぐに切り替えがきくんですかね…。
レイモンドという黒人の男が庭師に似合わず高い理想や
知識を持っていて、人間的で進歩的な考えを持っていたとしても
惹かれるものなのだろうか。
偏見を持たない人物であるから、というのは理由に入るのかもしれないけれど、やはり女という生き物は弱っているときに、理解者が現れると弱いってことなのかしら。
まあ色々考えました。
この時代の人は同性愛を病気だとしていることや
治したいと思う人がいるってことに現代とのギャップを感じましたね。
あとは黒人差別。
象徴的なシーンはレイモンドの娘が白人の男の子に石を投げられて
気絶するシーンです。
あのような酷いことをなんとも思わずできる、それが悲しいことでした。
日本ではあのような露骨な差別に遭遇しないので、率直に酷いなあと
思ったんですけど、アメリカではいまだに黒人を差別する人がいると
思うので、そのような人はどう思っているのだろうと、理解に及ばない
こともありました。
黒人に恋心を抱いたキャシーに対して、今まで「一番の親友よ」といっていたエレノアが態度を翻した瞬間などは、胸がつまりました。
なかなか考えさせられる映画でしたね。
キャシーの最後あたりのシーンで
「私はあなたがいなければ、何もできないわ」と召使のシビル(黒人女性)
にいったシーンがすごくよかった。
この映画は多分、子供が見ても面白くない映画でしょうね。
この空気や、その世界の示唆する意味、訴えている意図などを
理解できる人が見るべきです。そうでないと、たぶん、この映画は
予想以上に過小評価されそうな気がするのです。
追記。
デニス・ヘイスバート(レイモンド役)は24で大統領を演じていたと思う。間違いない。