ずっと書こう書こうと思ってレビューを書いてなかった作品!
「プラダを着た悪魔」のレビュー。
ようやく書く気になりました…。
私はオシャレな映画が大好きで、この映画はそのオシャレ願望を
満足させてくれるクオリティを持っていました。
オシャレ枯渇が起きたら、いつもiPhoneで眺めています。
ださい、記者志望のファッション業界をなめてる
主人公アンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)が
ファッションの最高峰の雑誌ランウェイ編集部で、プロの仕事を見ながら
成長し、本当に自分のやりたいことに向かって歩き出す…というストーリーです。
やりたいことが出来なくて、仕方なく今の仕事についている…
そういう人がこの世界にはたくさんいるでしょう。
仕事ってなんだろう…と考えさせられる映画です。
自分が向き合っている仕事にどれだけ真剣に取り組めているか
自分を省みることができます。
シンデレラストーリーだとか、オシャレ映画だとか、コメディだとか
人は言うかもしれませんが…私は仕事に対するプロ意識を学べる映画だと思います。
映画の途中でナイジェル(スタンリー・トゥッチ)がアンドレアに言う台詞は
仕事そのものに対する自分の姿勢を考えさせられるものではないでしょうか。
「君は努力をしていない。
ただ頑張ったから褒めてと子どものように泣きわめいているだけだ」
(直訳)
ランウェイのアシスタントなのにオシャレの知識も勉強せず、自らも磨いていない
アンドレアを突き刺す台詞です。
自分が仕事をする時に、この台詞をいつも思い出すようにしています。
自分はプロとして、果たして仕事をしているのか、と。
その他にも見所は沢山!
仕事と恋愛の両立や、無茶ぶり上司との付き合い方も勉強になります。
仕事に対してネガティブだったアンディももともと頭が良いので
コツをつかむとぐいぐい良い仕事をし始めます。
そんな彼女の姿をみて、明日も頑張ろうって思って欲しいなあと思います。
プロな仕事をすれば、絶対に認められる日が来る。
それはどんな仕事でもそうだし、今日の自分が明日を作るんです。
そのお手本のような映画です。
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真面目なお話はここまでにしておいて、オシャレ部門です。
とにかく、オープニングがオシャレ!!!!
KT Tunstallの「Suddenly I See」の曲に合わせて
無数のモデルたちの朝の準備から始まるのですが、映るモデル全てが
洗練されていて、私もこういう生活を送ってみたいと思わせるわけです。
着る服、履く靴、メイク…見ているだけで幸せになれる女子力の高い
オープニング。
オープニングだけでも価値があります。
スタイリングは「セックス・アンド・ザ・シティ」で一躍有名になった
パトリシア・フィールドが担当。
正統派でない衣装選びなのに、何故か洗練されて見えるのが特徴的。
アン・ハサウェイに似合う服を見事に選び抜いています。
ナイジェルによってオシャレになっていくアンドレアの衣装替えシーンは見応え満点です。
ミランダ(メリル・ストリープ)の衣装も個性的。
題名はプラダを着た…となっていますが、メリルはあんまりプラダを着ていません。
代わりにプラダのバッグを持っていたり、靴を履いていたりします。
どれもミランダ流とわかる大人の洗練された女性のファッションです。
最後のパリコレの後の黒いドレスはプラダですね。
ようやくデビルになるわけです。
配役も絶妙でした。
主演のアン・ハサウェイは安心の主人公感!
プリティ・プリンセスでの変身があったので、プラダを着た悪魔でも
安心して変身を楽しめます。
ビッグスマイルも素敵。
ミランダにはオスカー常連のメリル・ストリープ。
アンとは違った、演技での安心感がこの映画を引き立てています。
メリルの存在感が無ければこの映画は成立しないでしょう。
ほとんど無表情で、口角をあげるだけでその場の空気を変える。
言葉遣いもささやくように話していて雰囲気を出しています。
またメリルはこの役のために髪の毛をブロンドからシルバーに変えたそうです。
彼女の提案だったそうですが、ミランダという役にとても合います。
ミランダのモデルであるVOGUEのアナ・ウィンターとも違う独特の魅力があります。
ナイジェルのスタンリー・トゥッチは、彼にしか出せない独特の雰囲気がありました。
ゲイ設定のようですが…映画ではさほどそれを感じないです。
ただ男でも女でもない視点という意味ではゲイというポジションがいいのかも。
彼の優しく、仕事にはプロの厳しい役は映画には欠かせないものとなっています。
彼がいなければアンディはオシャレにもならなければ、成長もしないわけですから。
蛇足ですが同じような役でバーレスクにも出演。しかもまたゲイ役。しかも衣装担当。
スタンリーはストレートですが、はまり役なんでしょうね。
その他の配役も豪華で、同僚のエミリーをエミリー・ブラント
コスメ編集者にカリスマモデルのジゼル・ブンチェン、
ハイディ・クラムとブリジット・ホールは本人役、
アンドレアの親友にトレイシー・トムズ、
カメオ出演でバレンティノ・ガラバーニまで出てきます。
ブランドも層々たるもので…プラダ以外にも
ジミー・チュウ、マノロブラニク、シャネル、ナンシー・ゴンザレス
カルバン・クライン、ミュウミュウ、デニス・バッソ、ダナ・キャラン
ヴェルサーチ、フェンディ、エルメス、ドルチェ・アンド・ガッバーナ
ケイトスペード、クリスティーナ・ティ、ジュゼッペ・ザノッティ
ヴェルサーチ、アザロ、グッチ、ジャンポール・ゴルチエ、DKNY
ジョン・ガリアーノ、マーク・ジェイコブス、ロベルト・カヴァリ、マルニ…
…と、女性にもわからないくらいあらゆるものがブランドものです。
でも、それをブランドブランドしないスタイリングがパトリシア・フィールドの
うまいとこですね。
パトリシアだからこそ実現可能な衣装提供であって、他の映画では
予算が破綻しかねないラインナップです。
ファッション以外のオシャレアイテムも少々。
スタバのラテでしょー…(オシャレなのか…?)
飲んでいるお水(緑の瓶に入ったやつ)はイタリアの炭酸水サンペレグリノ。
極めつけにハリーポッターまで出てきます(オシャレなのか…?)
抜かりのないオシャレです。
女子力をあげたい方にはおすすめの映画。
ストーリー:★★★★
キャスティング:★★★★★
オシャレ度:★★★★★
コメディ度:★★★(iTunesの分類がコメディなもので)
ブランド度:★★★★★
★1つを4点としまして88点でございます。
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